ED編⑥ 平成11年6月11日スポーツニッポン新聞北海道版掲載
『糖尿病性ED』
糖尿病とEDの関係
わが国の糖尿病患者は今や500万人とも600万人ともいわれており、高血圧症とならんで国民病として位置づけられています。
この糖尿病がED(勃起障害)を引き起こすことはみなさんもよくご存じのことと思います。
極端になると、糖尿病になれば必ず、EDになると思われている方もいます。
そこで今日は糖尿病とEDとの関係についてお話したいと思います。
まず、糖尿病患者がEDを訴える割合ですが、けっして全員が訴えるわけではなく、だいたい3割から6割程度といわれます。
糖尿病がEDを起こす原因は?
糖尿病がEDを起こす原因ですが、陰茎の神経系や血管系が障害を受けることによる器質的EDの場合もありますが、意外に見逃しがちなのが、自分が糖尿病だからEDになっていると思い込んでいる心因性EDです。
このような方には自分の勃起能力を確認してもらうことが一番の良薬になります。
スタンプ方の再確認です
そのためには夜間睡眠時勃起と呼ばれる生理的な勃起現象を証明することが有用です。
この証明には以前お話したスタンプ法が役立ちますので、これについても一度復習してみましょう。
数枚連続している郵便切手を寝る前に陰茎にちょうどフィットするように巻きつけます。
陰茎を一周させたら切手と切手を繋ぎ合わせ、リング状にします。この状態で眠りにつき、翌朝切手のミシン目が切れていれば勃起機能は保たれている、すなわち心因性EDであるという証明になります。
この結果を知った途端勃起機能はみるみる回復ということも十分あり得る話です。
治療のカギは糖尿病のコントロールだ!
さて、糖尿病性EDに対する実際の治療法ですが、まず糖尿病のコントロールがきちんとなされていることが大前提となります。 その上で、機能的ED、器質的EDそれぞれに応じた治療方法が選択されます。ちなみにバイアグラの有効率は、およそ6割。ためしてみる価値はありそうです。