性感染症編④ 平成11年8月6日スポーツニッポン新聞北海道版掲載
心配な方は保健所の無料検査を利用しよう!
保健所で無料検査も
今、日本はエイズへの道を歩み始めていると話をしてきましたが、積極的にHIVの検査を受けることとコンドームの使用を徹底すること、
この2つを一人一人が実行すれば、まだこの事態を阻止することは可能です。
今回は、この内HIV検査にスポットを当ててお話しましょう。
エイズの原因ウィルスであるHIVに感染しても原則症状は出ませんから、一見、感染者かどうかの判断はつきません。
従って極端な言い方をすれば、セックスの経験者は誰でもその感染の危険にさらされていると言えます。
読者の中にも、感染の不安をお持ちの方が決して少なくないはずです。
にもかかわらず、実際に検査を受けている人、あるいは受けようと考えている人が非常に少ないのはなぜでしょう。
まずは、勇気と行動を!
一番の理由は、なんだかあれこれ面倒くさそうだからという漠然としたものなのかもしれません。
しかし、実際にはさほど面倒なことではありません。
例えば、札幌市の場合、各区の保健センターで月2回ほど無料で検査を行っています。
検査といっても採血だけです。
しかも、プライバシーを考慮して匿名で受けることが出来、1週間後には結果が分かります。
いかかでしょうか。
その気になられた方は検査を希望する施設に直接電話を入れて日程など詳しい情報を聞いてみるといいでしょう。
ここが大事!後悔しない人生を
また、感染していることが分かったら、あとは死ぬだけだから、それならいっそ知らない方がいい、といった考えから検査を拒んでいる方がいるかもしれません。
しかし、最近はHIV感染も早期発見が治療に結びつき、延命効果が期待できる疾患になってきています。
HIVの感染を知ることは他人への感染を防げるということだけではなく、自分自身にも十分なメリットがあるのです。
さて、少しでもHIV感染に不安をお持ちの方がいたら、思い切ってHIV検査を受けてみませんか。